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switchのヘアカラーについて①

シャンプーソムリエの田中です。

しばらく休業していた間に、自分でヘアカラーをやってしまった…という方や、他のサロンに行かれてヘアカラーをした方もいらっしゃいました。

本当にご不便をお掛けしました…。

さて、そんな中でお客様とお話ししていると、 普段switchでやっているヘアカラーについて、あまりお客様に伝わっていないな… と思いまして、改めてまとめてみます。

switchのヘアカラーは、ダメージを最小限に抑えられるように、様々な手段を選択しています。

①必要に応じて、数種類のヘアカラー剤を塗り分けています。

②既にヘアカラーの履歴がある場合、失われているタンパク質や脂質などを補給して、ダメージが進まないようにしています。(カラー料金に含みます)

③白髪染めでも、暗くならないカラーが出来ます。

④ヘアカラーによって生じる活性酸素の除去を行います。(有料メニュー)

⑤新世代のダメージカットメニュー・プレックスを選択出来ます。(有料メニュー)

⑥ヘアカラーの直後には、髪のpHを正常に戻す為に、ケア力が高いシャンプーで洗っています。

いろいろ拘りは満載なんですが、
いつの間にか当たり前になり過ぎて、毎回説明する…という事も無くなっていて、我々が思っている様には伝わっておらず、お客様に対して説明が足りていなかったな…と、反省しているところです。

今回はその中でも、何故一色で(一つの薬剤で)染めてはいけないのか?について、書いてみようと思います。

髪全体を一つの薬剤で染めて良いのは、初めて染める時だけ

普段サロンで仕事をしていて、「今日、初めてカラーをします!」という方は、ごく希です。

ほとんどの方は、既に何かしらのヘアカラーをされています。 そして、根元の地毛が伸びてきたから、そろそろ染めなきゃな…という感じで、来店されます。

switchでは、新しく地毛が伸びてきた部分(新生部)と、既にヘアカラーが施されている部分(既染部)で、ほとんどのケースで薬剤を塗り分けています。

Aの薬剤は、黒髪を明るくするためにパワーがある(ブリーチ力)薬を使います。

Bの薬剤は、既に明るくなっている髪に対して使うので、褪せてきた色味(赤系とかアッシュ系とか)を足すだけなので、必要最低限のパワーの薬剤です。

また、専門的な話ですが、ヘアカラーは色が褪せてくると、必ず見た目の色が濁ってきます。
それに対して、まだ染めたことのない初めてのカラーリングは、クリアな色が出ます。 
なので、上の図のような柔らかいピンクブラウンを目指す場合、次の図のような薬剤を使います。

Aの薬剤は、ブリーチ力+赤茶色の染料を調合したカラー剤。

Bの薬剤は、ブリーチ力が全くない(髪が明るくならない)+ほんのりベールを掛けるように色味を入れる為に、薄い染料で調合した薬剤を使います。

きちんと、土台になる髪の状態を的確に把握して、それぞれに合う薬剤の調合が必要です。

また、人によって髪質や持っている色素の量やバランスも違うので、同じ薬剤を使っても、仕上がりに差が出るので、きちんと調合する必要があります。

ココが上手くいかないと、根元と毛先の色が合わない…という事が起こります。

 

仮に、全体を同じカラー剤で塗ったとすると…

この様に、根元は赤味が強いブラウンになって、既に染まっていた部分は、濁ったブラウン、更に何回も染めている毛先の方が黒っぽく暗くなってしまいます。

因みにですが、 市販のカラー剤は、初めてカラーをする前提で創られているので、こういった塗り分けも出来ず、また誰が使うか分からないので、かなりブリーチ力も強く、染料も濃く設定されています。

なので、ほとんどのケースで根元の方が明るくなってしまい、毛先が暗くなるという仕上がりになってしまいます。

明るめのカラー剤を選んだのに、何故暗くなったのかな…っていうのは、大体このパターンです。

また、髪の色素を抜く必要が無い既染部にも、ブリーチ力がある薬剤を塗ってしまうので、染まり上がりでは見えませんが、実際の髪の毛の色は、上の図のように毛先はかなりブリーチされて、金髪のようになってしまいます。  

塗るだけ簡単!みたいに見えるヘアカラーも、実際にはかなり奥深く、キレイに見える仕上がりには、技術の前に髪を見極めるプロの審美眼と、髪の合わせた的確な薬剤の調合が不可欠なんです。

何百種もあるカラー剤を、お客様一人一人に合わせて調合し、明るさや色の鮮やかさなど、本当に似合うオリジナルのヘアカラーを提供しています。(メーカーによって、同じ色相でも色の出方が違うのです)

その他にも、髪の色素(メラニン色素)を壊す力をコントロールする為に、使用する過酸化水素水の濃度を変えたり、使用するカラー剤自体のアルカリ成分が多い物と少ない物を使い分けたりと、見えないところでかなり繊細な仕事をしているんです。

この様な事が少し分かると、何故あの時へかカラーがキレイに染まらなかったのかな?というのも、何となく分かるかも知れませんね。

 

今度サロンでヘアカラーをされる際には、ワゴンの上に幾つカラー剤が入ったカップが並んでいるか?とか、ヘアカラーをやる前に髪の毛に付けている物とか、気にして見てみて下さい。

また、気になることを発見したら、是非スタッフに聞いてみて下さい。

 

 

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