ゆとり世代はダメなのか???

先日、ヤル気・モチベーションについて話をして欲しい、

っていう依頼を受け、

2時間程、お話をさせて頂きました。

 

さて、

美容師にとっての、“ヤル気” とは?

 

そもそも依頼があったのは、所謂ゆとり世代…の教育が難しい。
どうやってモチベーションを上げて、キープさせていくか??

みたいな所からだったと思うんだけど。

 

僕自身、そんなにモチベーション高くやれてた訳ではないし、何方かというと、元々かなりムラがあった方なので…。

しかも、アウトローの方がカッコいいとか思ってる、今から思えば、相当扱い難いヤツだったし。

僕たちの世代は、多分こういう人が多い…

 

仕事上の、モチベーションのムラが無くなったのなんて、多分かなり大人になってから…

30過ぎてからじゃないかな⁉️

それでも、まだ迷いや葛藤もあったな。

 

何かね…

今思えば、凄く変な話なんだけど…

 

「俺、本当はそんなに良い人じゃないし、

良い人ぶって毎日過ごしてる自分は、俺じゃない!!

本当の自分は、凄くいい加減だし、自分勝手だし、本当は人の事なんてどうでもいいし…

そんな自分が、こうして支持されて、人が集まってくれて、何かちゃんとした大人の様に振る舞ってるのって、

何か違うんじゃないの???」

 

みたいな、自分の中での可笑しなせめぎ合いがあったりして。。。

 

僕は、美容師の仕事が接客業だ!って事自体、よく分からない様な状況で仕事を始めてしまったから、

もう、最初の頃なんか大変だった。

 

やる気とか、モチベーションとか、

そんな良いモンではなく、

あいつには負けたくない!とか、

自分が一番になれなきゃ嫌だ!!

 

みたいな、

どちらかというと、負のパワー全開だった気がするな。

 

「人に頭下げてばっかの大人になんかならねぇぞ!」

「一生人に言われたことを言う通りにやる位なら死んだ方がマシだ!!」

みたいな。。。

 

おまけに、負けたくないのは同期とかだけなら良いんだけど、

2つも3つも上の先輩とかにも、

結構喰って掛かって、

「先にスタイリストに成っちゃえば、文句言わせない!」

くらいの感じだった。

 

頑張ってるんじゃなくて、

ただ周りに負けたくない!っていう、超・自己中な感情。

 

いや、、、

扱いにくい新人だったと思います。。。

当時の先輩には、本当にご迷惑をおかけしていたと思います。

 

まぁ、それでも。。。

 

結果的には、こんな気持ちが原動力になっていて、

「自分達だけ、ムダに朝の出勤時間が早いのはおかしい!!」

とか、

「こんなかったるいミーティングなんて止めましょう!

来月から、俺に司会やらせて下さい!」

とか、

皆の不満の代弁者みたいな感じで、意外とコレはコレで認めてもらえてた様な気がするな。

 

前向きな力でも、一見後ろ向きなネガティブな力でも、

結果が前に進んでいれば、それで良いんじゃないの?

 

と、今でも思う。

 

まぁ、僕がアシスタントだった頃とは、当然時代も変わっていて、世の中のいろんな仕組みやら風潮やら、いろんな事が違う。

 

僕が感じる一番の違いは、

日本人の心の余裕。

 

景気が悪くなったからそうなのか?

IT革命で、世の中のスピードが速くなったからそうなのか?

将来に期待が持てないから??

 

まぁ、理由は分からないけど。

 

いずれにしても、余裕が無い。

 

大目に見る。

待つ。

様子を見る。

任せてしまう。

 

そんな心の余裕が、世の中的に減ってはいないか?

 

今時の若者は、

直ぐに答えを求めたがる。

言われたことしかやらない、出来ない。

ゆとり世代は、モチベーションが低い。

 

そうなのかな…?

 

直ぐに結果を求めているのは、その上の世代ではないのか?

言った事以上のことをやる前に、次の仕事をやれと頼んではいないか?

考えて行動する時間を与えていないんじゃないのか?

僕達の感覚と同じモチベーションを求めてはいないか?

 

因みに、僕は1970年代生まれ。

僕が中学の時は、尾崎の歌みたいに、リアルに学校の中をバイクが走ってました。

スクリーンの中でタバコを吸っている松田優作が、最高に格好良かった。

 

そんな僕も、大人に認めて貰えて変われたし、今があると思ってる。

 いつの時代でも、ダメな奴はやっぱダメで、
でも、その境目って結構ビミョーなバランスで。

時代は変わっている。

変わらなきゃイケないのは、僕等大人世代ではないんだろうか。。。

 

僕がアシスタントの時は、技術の未熟さを叱ってくれるお客様が沢山いた。

その方達は、文句を言いつつもまた来てくれる。

そんな、余裕を持った大人が沢山いた。

 

 

今は昔…じゃない。

 

今、この時をどうするのか?

若い世代のせいにして、色々文句言ってたって仕方ない。

どう彼等と上手く走って行くか?

 

なんて事を、思う次第です。

 

彼等の世代の価値観をこちらが理解しない限り、

彼等のモチベーションなんて、きっと上がらない。

 

人は、認められる事が、一番やる気に繋がる…よね。

彼等を認める余裕が必要なのは、

僕等の側だよね。。。

 

って、甘やかしですか???

カラーのレシピ。。。

先日、

記事にした明るい白髪染め。。。

に乗せてた僕のカラー。

 

何のカラー剤でやったのか?に続き、レシピの問い合わせが多い。。。

です。

 

 

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まぁ、髪質が違えば、

当然染まりも違うので、飽くまでも参考程度に。。。

 

八染草彩

13レベルのライトナーに、パウダーを8%ミックスします。

パウダーは、6BとAsh 3:1  です。

 

白髪の%や、元々のメラニンの量によって、

かなり仕上がりはブレます。

これは、普通のアルカリカラーでも同じなんだけど。。。

 

やはり、検証ですよ。

カラーは、染めた数だけ上手くなる。

失敗では無くデータになるので、一つも無駄なことは無い。

 

後は想像力ですね☆彡

 

頑張って下さい。。。

職人技。。。

美しい 道具=ツールに惹かれます。

 

僕達が使うハサミにも通ずるからなのかな。。。

 

チョット前に、いつもハサミでお世話になっている

ドラゴンクローの金子さん

に教えてもらったプロツール・爪切り。

 

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諏訪田製作所という所で、

職人さんが1本1本手作りで仕上げている、正に逸品。

 

SUWADA 爪切り CLASSIC 黒仕上げというモデル。

僕も直ぐに購入して、愛用しています。

 

シンプルに削ぎ落とされた、無駄の無いフォルムと機能美。

 

細部の仕上げまで、本当に丁寧に作られていて、

切れ味は滑らか且つシャープ。

 

普通の爪切りの様に、パチン!という感じでなく、

パツッ、パツッと鈍い音がして、

切った爪が飛び散らず、

イメージ的には、スゥーっと切れていきます。

 

たかが爪切り?と思えば、結構良い値段だけど…

一度使ってみたら、納得です。

 

切れ味が落ちてきたら、ちゃんとメンテナンスもやってもらえます。

 

やすりで地道に削っている!という人も、

使ってみたら目から鱗かも。。。

 

やっぱり、良い物には理由がある。

久し振りに、職人さんの心意気が見える逸品に出会いました。

 

少しずつでも、良い物に触れる機会を増やしていきたいなぁ…

と、思います。

 

 

P.S.

結構何処も売り切れのようで。。。

噂では、Amazonとか通販のところが大量仕入れるので、他に商品が回らないんだとか。

ヘアカラーのクオリティ。。。

先日、

【明るい白髪染め】について記事を書いて、

かなりの反響がありまして。。。

 

明るい白髪染め。。。

続・明るい白髪染め。。。

 

まぁ、ちょうど僕等世代、

団塊ジュニアと呼ばれている40代から上が、人口的にはかなり多くて、

当然サロンのお客様にもその世代が沢山いらっしゃる。

 

ヘアカラーという、美容室の主力メニューに於いて、

白髪と向き合うという、極々当たり前のことに、

結構悩まれている美容師さんが多いんだな…

と、改めて感じました。

 

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この写真。

明るさで言えば、8LVになります。(15LVスケール)

 

明る過ぎず、暗過ぎず。

 

ちょうどこのファーストグレイといわれる、

チラホラ白髪が気になりなじめた世代に、

一般的にハマる所じゃないでしょうか。

 

 

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カラー剤の区分けで言えば、

これは白髪染めです。

 

混ぜ物無し、8LV単品。

 

来年の春発売のグレイカラーをテストしているんだけど、

かなりのクオリティですね。

 

1本のカラー剤でここまでイケる様になってます。

どんどん進化してるね!!

(2剤は勿論、変えて塗り分けですよ!)

 

そうそう。

いまswitchで使ってるカラー剤。

僕等でプロデュースして、テストして出来上がった物を使っています。

 

 

 

僕もお客様に、

「そろそろ白髪染めした方が良いですか??」

って、よく聞かれます。

 

「白髪染めとか普通のカラーとか、今はあんまり関係無いんですよ」

 

と、僕は答えています。

 

 

もうね。

白髪染めとファッションカラーを別々に考えて、

分けていること自体が、

もうナンセンスに感じます。

 

白髪は、究極のハイトーン

 

と捉えれば、全然難しくないはず。

 

 

白髪率

 

つまり、その部位毎に白髪が何%位有るのか?

を、

しっかりと見極め、

カラー剤をコントロールしていく。

 

ブラウンの量と、色物の彩度。

 

普段から、こういう事を普通に考えてやれば、

ごく普通に出来る。

 

カラー剤のミックスの極意。

 

言ってしまえば、メラニン・コントロールかな。

 

ホームカラーのクオリティも中々なもの。

ダメージは半端ないし、しっかり染まる事以外はとても勧められたもんじゃないけど…

 

しっかりと勉強して、情報をしっかり仕入れて、自分達の物にしていかないと。

 

やれてる所とやれてない所。

ますます差が出てきてるよね。

 

1ランク上の、ハイクオリティなグレイカラー。

 

 

白髪染めはオシャレにならない、と諦めている方。

 

もうそんな時代は、とっくに終わってます。。。

 

継承していく。。。

 

 

switchでは、

 

個人がカリキュラムに沿ってやっていく、個人レッスンと別に、

定期的に全員参加で勉強会をやっています。

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基本的に技術は、

 

見て覚える!

それを、反復して身体で覚える!!

が、非常に多いです。

 

だけど、

見ているだけでは分からない部分っていうのも、

実は沢山有って。。。

 

 

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こうしてスタイリストが、

細かい所を一つ一つ言葉に置き換えて伝えています。

手先の技術的なこともあるんだけど、

 

「何故こうする?」

「今やったコレ、こう意味があるんだよ!」

って感じで、

サロンワーク中のOJTでは、中々伝えられない本当に細かい事。

 

でも、実はこういう細かい所が、

お客さんの求める所だったり、

技術の向上のヒントになったりするんだよね。

 

 

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ヘアデザインにも、

何となく流れというか流行みたいな物があるから、

今はあまり使わない技術とか、

逆に、いま絶対に押さえておかなきゃイケない技術とか、

いろいろある。

 

でも、

必要の無い技術って、多分ない。

中には、もっと合理的に整理していくことによって、

結果使われなくなっていく技術や道具もあるんだけどね。

 

ここ数年なら、カールじゃ無くてウェーブをアイロンで作る。

コレは、今ならストレートアイロンでやっちゃうんだけど、

3本のアイロンを組み合わせたウェーブアイロンってのもあるんだよね。

 

 

iron

 

 

一般の人は、コッチでやってる人が多いんじゃない??

僕等は、場所によってリッジの深さを変えたりするから、ストレートアイロンの方が良いんだけど。

 

 

 

このストレートアイロンでやってるウェーブって、

昔マーセルウェーブって言われてたのが、進化したらこうなったんだよね。

この1890年代当時は、火鉢に突っ込んで暖めたコテ(アイロン)でやってたんだよね。

 

marcer

 

僕が美容学校に行ってた頃の教科書には、まだ載ってたな。

一回だけ、学校の先生から見せてもらったことがあるけど…

皆、知らないよね(笑)

 

だけど、ルーツや歴史を知ることも、

とても大切だと思うな。

 

なんて事を想いながら、

スタッフにいろんな事を伝えたりしています。

 

 

 

技術と知識の継承。。。

 

巷では、労使問題とかいろいろ有るけど、

こういう所も分かった上で議論したいよね。。。。