いつからやるのか??

大村トップスタイリスト科3年生の授業が最終回でした。

1年生のやっとロッドが巻ける様になったか??って位の時期から、僕のパーマの授業が始まって、正味2年ちょっとかな。

まぁ、よく付いた来たと思います。

 

現在、僕はSSA(SACRO  SCIENTIFIC ACADEMY)に所属していて、全国で沢山のプロの美容師さんに、パーマやカラー、ヘアケアのことなどをお伝えするセミナーなどをやっています。

かなりキャリアを積んでいる方でも、しっかりと理解して実践に落とし込むというのは、中々大変な様で、何度も何度も復習と検証を繰り返しながら、ようやく少しずつ身に付いてくる。

という状況な訳ですが。。。

 

そもそも、全国的に見ると、パーマが苦手、若しくは余り得意ではない美容師さんが圧倒的に多い状況です。

プロ向けのセミナーなんかは、少しでもそんな状況が良くなっていけば良いな…という想いでやってたりするわけです。

しかしね…。

中々、状況は変わりませんね。。。

 

そりゃそうなのかな?とも想う。

今まで余りやってこなかったパーマ。

苦手だからやってない。

だから、苦手意識が強いというか、失敗するのが怖くなってるのかも。。。

先輩達の失敗を見ていたり、自分の髪で上手くいかなかった経験があったり…。

 

っていうか、サロンの看板背負ってサロンワークをやっているのだから、失敗するリスクは負いたくない。

だから、中々チャレンジが出来ない状況で、1歩前に踏み込むのが難しいんだろうね。

だから、相当本気で取り組まないと、中々結果が出なかったりする…。

 

やもすると、今までの経験が邪魔をして、違う切り口で仕事をやることや、自分のやり方を捨ててみるというのが難しい、結局変われなかったりして…。

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で、
今、正にオオムラでやっているパーマの授業というのは、SSAでやっている様なハイレベルな内容にかなり近い。

前回の授業の後、今回まで約2ヶ月の間に、20名にパーマをかけるという、ちょっと大変な課題を出していたわけだけど。。。

1人につき、1~2回の失敗はあった様だけど、回を重ねる毎にかなり精度が上がっていて、「おっ、結構上手いじゃん?イイ感じにパーマ掛かってるじゃん??」って感じで、確実に上手くなっている。
失敗といっても、かなりのブリーチ毛だったりで、初めから上手くいかないかも…という前提でやっててね。
それはそれで、何処が限界なのか?を知るいいきっかけになっていたり。

 

取り敢えずパーマが掛かったとか掛からなかったとか、そういうレベルではなく、きちんとデザインとして成立している。

学生でこのレベルまでいけてるのは、かなり驚きです!
(まぁ、出来る様になる為の授業なんだけど…)

彼等は、当然毛髪の構造や薬剤の知識もしっかり持って、アルカリ度と還元値、W効率とロッドの回転数を駆使して、正確にデザインに落とし込んでいきます。

そう。

プロでも中々難しい考え方を、彼等はごく当たり前にやっています。

 

薬剤のコントロールが、かなりのレベルで出来る様になっているので、仮に上手くいかなかった場合でも、何故上手くいかなかったのか?ということが、きちんと検証出来ています。

ex. アルカリが足りなかったのか?
ダメージに対しての薬剤チョイスは間違っていなかったから、ロッドの選定が悪かったのか?
ちゃんとパーマも掛かっているのに、スタイリングが上手くいかない…ということは、やはりベースカットのレイヤーが足りなかったのかな?

とか。

 

なので、彼等はカットがもっと上手くなれば、飛躍的にパーマが上手くなると思う。

というか、精度が高まるという言い方が正しいのかな?

 

彼等が、何故そんなにパーマが上手くなるのか?
という、単純な疑問。

 

やはり、やった数なんだよね。。。

彼等は、多少の失敗は、仕方ないで済んじゃう。

だから、リスクが多少合ったとしても、チャレンジ出来ちゃう。

これって、中々現場に入ってしまうと、難しい問題だけど…

やり方は工夫と努力をすればいくらでもあるはず。

 

それから、余計な概念や間違ったやり方を覚える前に、正攻法を知ること。

これが、凄く大切なのかな。

 

学生は、初めから正攻法だから、あまり分かっていない段階から、ほとんど失敗をしない。

だから怖がらずにチャレンジ出来る。

成功体験の摘んで上手くなる。

 

こんな感じ。

 

 

そう考えると、どんな教育を受けて育っていくか?は、これからの美容師にとって、本当に大切な命題になっていく。

自社で解決出来ない問題は、もしかしたら教育のアウトソーシングも、必要なんじゃないのかな?と思ったりします。。。

 

現実、SSAには今既に伝える立場にある(各々がセミナーなどをで活躍している)人達がどんどん受けに来てくれているけれど、その現れかも知れないね。

 

いつ、正しい基礎知識を学び、技術・デザインに結びつけていくか?

余計な知識が無い、出来るだけ早い方が良いんだろうけど、、、

本当は、どの美容学校でも、本当に必要な基礎知識が学べる様になると、現場としても助かるんだけどな。。。